電気安全基準の歴史年表

年号 日本 西暦 アメリカ イギリス 大陸ヨーロッパ
明暦
3年
1657
明暦の大火:1月18日本郷の本妙寺から出火。火は2日間燃えつづけ、江戸のほとんどを焼き尽くす。死者10万人以上。幕府は「定火消」という消防組織をつくり、江戸の町にさまざまな防火対策を講じた。延焼を防ぐための火除地(空き地)・火除土手、道幅の拡幅などを行うとともに、商店などには燃えにくい土蔵造りにすることをすすめた。 1666   ロンドンは大火により市の5分の4が焦土となる。これを契機に近代的な不燃都市に生まれ変わる。この時、ニコラス・バーボン(Nciholas Barbon)が火災保険事業を始める。  
明和
9年
1772
行人坂の大火:2月29日目黒行人坂の大円寺から出火。江戸城周辺の武家屋敷を焼き尽くし神田・千住方面にまで延焼した。死者約1万5000人。        
安政 安政和親条約(対米、英、露) 1854      
           
           
    1866 全米火災保険協会(National Board of Fire Underwriters)発足    
明1 明治維新 1868      
明11 3月25日中央電信局開局の祝宴が工部大学校本館大講堂で開かれた時、物理学実験用の電池50個を用いてアーク灯を点燈(この日は後に「電気記念日」となった) 1878      
明12   1879 エジソン白熱電燈発明    
明14   1881 ニューヨーク火力発電所運用開始    
明19 東京電燈設立 1886      
明24 議事堂炎上事件 1891      
明25 警視庁、電気事業取締規則 1892      
明26   1893 シカゴ博覧会電気館展示に対し保険会社は電気による火災の危険性を理由にしり込み。W. H. メリル、徹底的検査を行って説得    
明27   1894 W.H.Merrill、万博の経験をもとに電気製品の検査機関としてUnderwriters' Electric Bureau設立    
明34   1901 Underwriters' Electric Bureau、Underwriters' Laboratories(UL)と改名    
明39   1906 サンフランシスコ地震で25,000の建物が倒壊。ULは全米防火協会と共同で建築基準(Building Code)を開発    
明44 電気事業法成立 1911      
大5   1916 UL、保険会社からの財政支援を離れ、検査手数料収入による自律的運営を始める    
           
昭13 【電力国家管理】 1938      
昭20 【第二次世界大戦終結】        
昭24 電気事業法成立 1949      
           
昭36 電気用品取締法成立 1961      
昭38 通産省の国立試験所から安全試験業務を引き継ぎ(財)日本電気用品試験所設立 1963      
           
           
           
           
           
           
昭64   1989        
平2    1990      
平3   1991      
平4   1992      
平5   1993      
平6   1994       
平7   1995        
平8   1996      
平9 (財)日本電気用品試験所、(財)電気安全環境研究所(JET)と改名 1997      
平10   1998      
平11 電気用品取締法改正。電気用品安全法と改題。電気製品の製造・輸入を届出制とし、国による型式認可を廃止して第三者機関による適合性検査を義務付け。平成13年4月1日施行。 1999      
平12   2000       
平13   2001      
平14   2002       

【出典】 

  1. Norm Bezane: This Inventive Century 1894-1994; The Incredible Journey of Underwriters Laboratories, Underwriters Laboratories Inc., 1994
  2. 社団法人損害保険協会編、木村栄一監修:「損害保険の歴史と人物」、損害保険協会、1993年
  3. 『商工行政史(上・中・下巻)』、 

【参考サイト】

  1. Thomas A. Edison Papers(米国ラトガース大学のエジソン関連文書アーカイブ)
    http://edison.rutgers.edu/
  2. Underwriters Laboratories, Inc.
    http://www.ul.com
  3. 財団法人電気安全環境研究所(JET: Japan Electrical Safety & Environment Technology Laboratories、旧日本電気用品試験所(電用試))
    http://www.jet.or.jp/index.html
  4.  

【登場人物に関する補足】

  1. Nicholas Barbon(c.1640-1698):火災保険事業の創始者。「1666年9月、ロンドンは大火により市の5分の4が焦土となったのを機に、道幅を広げ、建物をレンガ造りにするなど、近代的な不燃都市に生まれ変わりました。このとき、医者で建築業者のニコラス・バーボンは、海上保険をヒントに火災保険を発案しまし、それは、過去の火災発生率と現在の建物数から保険料を設定したり、燃えやすい木造の建物の保険料をレンガ造りの倍にするという、近代的な火災保険の原型となるものでした。」(損害保険協会:「損害保険の歴史」より)
  2. William Henry Merrill(1868-1923):Underwriters Laboratoryの創設者。1893年にシカゴでWorld's Columbian Expositionが開催された。時にエジソンやウェスティングハウスによって電気事業が開始されたばかりであり、そのショーケースである電気館(Palace of Electricity)は展示の目玉であった。しかし火災の危険性を理由に保険会社は付保をしり込みし、展示は中止の危機に瀕した。シカゴ市当局は当時25歳の電気検査技師であったMerrillを招き検査を依頼した。Merrillは会場設備の徹底的な行って保険会社を説得し、展示の実現にこぎつけた。この経験に基づき、Merrillは全米火災保険協会(NBFU: National Board of Fire Underwriters)の財政的支援を得て、翌1894年にUnderwriters' Electric Bureauを設立し、電気製品の検査業務を開始した。彼は以降30年近くにわたって検査機関としてのULの初期の活動をリードし、その基礎を作った。

© Yoshiki MIKAMI 2002   ヒット カウンタ since 2002/07/07     last updated 02/07/07